2017.12.27映像・動画制作の知識とメイキング
アウトプットばかりで
アイデアの引き出しがなくなってきたので
関西クリエイターランキング54位に落ちました
通常秘密兵器 上坂です。
今日のお話は「え?それうちでやるより、御社でやってもらった方が早いと思いますが・・・」と言う本当にあった怖いお話。
目次
先日、超有名家電メーカーさんの商品説明動画を制作いたしました。
代理店さんも間に2社入り、何かと無駄が多く、ちゃぶ台ひっくり返しの連続で
てんやわんやした案件だったのですが・・・(仕上がりは好評いただいたそうでよかったです)
で、しばらくして先日、
先方から「動画がすごくいいのでショールームでも使いたい!!」
「ショールームのモニターに写したいのでAVCHD形式でデータをください♡」
という依頼が、先方から代理店様経由でありました。
もちろんデジタルサイネージが普及している昨今。
サイネージの形式でデータが欲しいと言うご依頼にもお答えしております。
(ちなみに納品はmp4とDVDでしております。)
おおよそのサイネージはmp4、wmv、mov、mpegといった形式なのですが
古いものだとmp4が再生不可というものもあります。
今回はmp4ダメなやつか・・・と思いつつ
「かしこまりました!!!!!!!」
でも・・・
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AVCHDで欲しい?
AVCHDとは——————–
AVCHD(Advanced Video Coding High Definition, エーブイシーエイチディー)とは、Blu-ray Discのアプリケーションフォーマット「BDMV」を応用し、ハイビジョン映像をビデオカメラで記録するための規格の一つであり、パナソニックとソニーが共有する登録商標(第5011316号)である。
引用:ウィキペディア 「AVCHD」https://ja.wikipedia.org/wiki/AVCHD
———————————-
『ビデオカメラで記録するための規格。』とありますね↑
つまり撮影したデータを特別に軽く圧縮したデータになります。
もう一つ突っ込むと
編集したデータを書き出すのではなく
撮影したデータをカメラ内でまとめた形式になります。
このAVCHDは画期的で、それまで膨大なデータ量になりつつあったハイビジョンデータをSDカードなどに
瞬間的に数GBで格納できる形式なのです。
フォルダー階層がいくつもできるやつです。
と、ややこしいですが
今回のご依頼を例えると・・・
①友達がミニ四駆のすげーやつが欲しいというのでアマゾンで懐かしのミニ四駆を注文しました。
②アマゾンの倉庫で梱包してアマゾンの箱で届きました。開封しました。
③ミニ四駆を組み立てて、軽量化など超カスタムしました。モーターも変えました。
④友達にそのカスタムミニ四駆をあげました。
⑤でも友達は言いました。
「届いた時と同じように分解したまま、タミヤのパッケージでアマゾン風に梱包してちょうだい。でもミニ四駆はカスタム使用で」
と言うようなものなのです。
塗装もしたし、バリも削ったし、ましてやカスタムの説明書もないし・・・。
さて、師走の忙しいようで忙しくない弊社に戻ります。
AVCHD形式で納品・・・
そんな事は今までしたことがなく
AVCHDで書き出しもしたことがなく
試しにAdobe Premiere Proも
頼みの最強変換ソフトMacX video converter proもAVCHD書き出しという項目もありません。
つまりそれは、そんな需要はありませんのでできません。というAdobeの主張でもあります。
でも代理店さんと一緒に調べてみると
プラグインを入れればできるとか
Adobe Premiere elementsならできるとかいう情報があるではありませんか!?
■プラグイン有料
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/art/se507084.html 体験版(動画の尺制限あり)だと無料ですが有料版はそもそも販売停止になっている
■Adobe Premiere elements有料
さらに!!ブライダルで良く使われるEDIUSという編集ソフトならできるとか・・・
■EDIUS有料
こんなことで費用を発生させるのもいかがなものか。
なんか色々ややこしいので
先方にショールームで使うサイネージの品番を教えて下さい(AVCHDは何かの間違いで説明書をダウンロードして調べたら実はmp4でできるんじゃない?)と頼んだところ
情報が送られてきました。
調べてみると
ポータブルテレビ・・・・
ポータブルテレビですやん!!!!!!!
デジタルサイネージじゃないですやん!!!!!!
つまりですね
テレビとモニター(サイネージ)というのは全く違うわけです。
●テレビは放送を受信する機器
●ディスプレイ・モニター(サイネージ)データを再生、表示させる機器
実は全く別物なのです。
※広告物を表示するディスプレイを総じてデジタルサイネージと言います。テレビで表示させるものもデジタルサイネージになりますが、今回はテレビはデジタルサイネージに分類しない流れでお話します。
例えると
「りんご」と「梨」くらい違います。
確かにポターブルテレビの説明書を見ると
「AVCHD形式で動画が再生できます」とあります。
しかしこの文言補足すると
「ビデオカメラで撮影したSDカードを差し込むと撮影したデータをそのまま再生できますよ」という意味なのです。
さらに下に細かく
※パソコンなどでドラッグ&ドロップ・コピー&ペーストしたデータは再生できません
とあるではないですか!?
なんとも一休さん的とんちが発生したことになります。
「AVCHD再生すべし
否、PCからデータを移すべからず」
このご時世、SDカードにはPCからデータを移すものです。
何かの間違いかと思い
先方に「これまではどうしていたのですか?」と質問すると
「これまでの動画もAVCHDで再生していました♡」と返答が・・・
代理店さんとサンドサンの混沌と化す、チャットワーク
幸い、よく一緒に仕事をしているカメラマンさんがEDIUSを持っていたので
聞いて見ると・・・
カメラマンさん「AVCHDで書き出し?そんなのできるわけないじゃん!!」
上坂「いや、なんかEDIUSでできるらしいのですが・・・」
カメラマンさん「そんなのEDIUSで見たことないよ!!ダメだよ!!」
上坂「一回、書き出し欄見てもらえません?」
カメラマン「絶対無いって!!・・・・断りなよ!!」
上坂「いや、でもお客様なんで・・・そこをなんとか・・・」
カメラマン「いっぺん見てやるよ!!・・・・あっ・・・できるね。」
上坂「できますね。」
カメラマンさん「テストで書き出して見たけど、m2tで出てきたね」
というわけで「できるんだ」と思っていたら
代理店さんが
「Adobe Premiere elementsの体験版でできました!!」
との報告が!!
でもフォルダー構成とかややこしかったみたいで
今回は代理店さんといえどコーディングが本業の方でしたので
うまくやってくれたようです。
PCからSDへのデータの移しはどうしたのでしょうか?謎です。
また聞いときます。
後々さらに調べて見ると
AVCHDでデータが欲しいという要望はちらほらあるみたいですね。
テレビでの再生に適しているようです。
でもおすすめする方法ではございません。
まとめます
デジタルサイネージはかなり普及してきましたが
意外にテレビよりも高価な場合が多いようです。
お店にテレビのようなモニターで映像を映したいという場合
まずはテレビを置くのか
デジタルサイネージ(ディスプレイ)を置くのかを考えましょう。
テレビの方が安かったり
サイネージの方が安かったりとサイズなどにより様々です。
まず、テレビの場合はmp4は再生できないと考えましょう。※最新のものであれば再生できるかもしれません。
今回のようにAVCHDはおおよそ再生できる可能性はありますが、編集したものをAVCHDに変換する事は超裏技ですのでやめた方がいいでしょう。
基本的にはmp4、その他の動画を再生させる機器をHDMIなどで接続して表示する形になります。
パソコンやブルーレイデッキやDVDデッキなどです。
ただネットにつないで動画を再生できたりもするので、そちらの方が早いかもしれません。
サイネージ(ディスプレイ)はおおかたmp4は大丈夫です。
とは言ってもUSBメモリやSDカードにデータを入れて再生させる仕組みです。
またパソコンディスプレイでも再生させるプレイヤーやPCがあれば大丈夫です。
こちらもネット接続できる場合はyoutubeにアップしてそれを再生させると簡単かもしれません。
何よりも購入する前に
デジタルサイネージを購入する前にどういった形式が再生できるのかをチェックすることがおすすめです。
あと、街で見かける『残念なサイネージの使い方』ですが
30インチ以上の大きなディスプレイにDVDプレイヤーをつないで再生している場合があります。
DVDのサイズは720×480ピクセル
ハイビジョンの規格は1920×1080ピクセル
ハイビジョンテレビ(モニター)でDVDを再生させると残念な画質になります。
DVDではなくブルーレイディスク(1920×1080ピクセル)やHD画質のmp4などで再生させるようにしましょう。
というよりも今回、なぜこんなコラムを書いたかというと
先方の某メーカー(シロモノ家電)さんが用意したポータブルテレビは
同じ某メーカー(クロモノ家電)さんが出しているポータブルテレビだったのです!!
大企業すぎてシロモノとクロモノは全く別会社らしいですが同じ看板。
御社内で聞いて対応してもらった方が特別早くて確実だと思うのですが・・・
まさか・・・「PCで編集したものをAVCHD形式への書き出しはできないよ!!」とポータブルテレビを開発した人に言われたとか。
我々零細企業からすると大手企業様の非効率な部分は、わからないことも多いこの頃です。
「動動動画から探し始めたよ」って世間では言われていますが
動画の需要が増えてちょっとした事は
プロに頼むより自分で、自社でやった方が早くて安くつくことも色々あります。
制作会社に頼むまでもなく動画を作ることは簡単になってきています。
でも制作会社に頼まないとできない動画もあります。
みなさまは、どちらを先に手をつけますか?
動画マーケティングには2種類の動画があります。
1、クオリティの必要のない消費される動画
2、クオリティの必要な消費されない動画
引用:古屋則巻 先生「動画マーケティングの掟」より
この2つをうまく使い分けることで動画マーケティングが成り立ちます。
そんな事を言われてもちんぷんかんぷんという人のために↓↓↓↓↓↓↓↓
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